栄和堂ブログ

鎌倉の端っこにあった書店「栄和堂」僕らはここを「ブックスペース」として本屋の再発明をしていきます。公式HP http://eiwado.space/

プロトタイプをつくってみよう

未知の領域の仕事を進めていくうちに気付いたことは、お店のコンセプトをある程度考えたら、とっととプロトタイプ(試作品)を作った方が結果的に早いってことです。

キーワードは、「とりあえず」「すぐに」「簡単なものを」です。

僕が思うプロトタイプをつくるメリットは以下の通り。

  • テンションがあがる
  • 机上に比べて気付ける情報量が圧倒的に多い
  • 他の類似プロダクトへの感度が上がる

プロジェクトを進めていくと、どうしても煮詰まったり、意見が均衡したりします。そんなときはさっさと作っちゃえばいいです。そうすれば、テンションが上がります。ぶっちゃけ、これが一番大事。テンションが上がれば、仕事は進みます。

さて、そんなわけでブックスペース栄和堂のプロトタイプをご紹介します。


コーヒースタンドプロトタイプ

コーヒースタンドのプロトタイプを作ってみました。2人で作って約2時間、材料はホームセンター「コーナン」で2000円くらいで出来ました。。いやーしかし、ホームセンターの中でもコーナンはレベルが高いですね。材木の種類がダントツです。

作ってみて得られた気付きはこんな感じ。

  • 椅子の高さは70ミリ、スタンドの高さは105ミリくらいがちょうど良い
  • 作業する側には手元に段差があった方が良い
  • 本棚が見れる側をバーカウンターにして、座った人が本棚を見ながらコーヒーを飲めるようにする
  • キャッシャーで支払った後、コーヒーができるまでの5分間を本棚を見て待ってもらう
  • 本棚を回る動線を確保したレイアウトにする
  • 本棚を回る動線は40年間お客様が通った「床の磨り減り」で表現する

などなど…。

机上では気付けなかったことにたくさん気付けるんです。そして、スタンドだけのことではなくて、レイアウトやオペレーションについても気付きを得られました。


新しいものを生み出すには、ビジョンやコンセプトを抽象的に考えられる力はもちろん必要ですが、それに加えていかに素早くプロトタイプをつくれるかってのも必要なんですよね。考えるだけなら誰でもできるけど、実際に作っちゃう能力って貴重です。

煮詰まったら手を動かす!コーナンに行く!材木コーナーで妄想する!ですね。