1人より2人、2人より3人
店長の淳也です。
ブックスペース栄和堂の運営は主に店長の僕とカフェマスターである父、そして顧問的な役割をしてもらっている兄の3人で行っております。
店舗運営は僕と父で行い、定期的に兄に鎌倉まで来てもらってミーティングをしています。経営に関する意思決定はほぼ僕が行っているのですが、その際に、この3人という単位が最高に調度良い単位なのでは無いかと最近思うようになりました。その意思決定プロセスを簡単にご紹介します。
1人で情報収集する
参考文献を読んだり、他の店舗に調査に行ったり、栄和堂の売上データを分析したり。これらは1人で行ったほうが情報のばらつきも抑えられますし、効率も良いので1人で行います。どんどん勝手に進める感じが個人的に非常に楽しいです。
親父に一方的に話す
集めた情報をまとめたり、その情報から得られる推論や仮説を導き出す段階で、僕は早い段階で親父に一方的に話します。
ここを1人で行うとドツボにハマる場合が経験的に多いような気がします。ぐるぐると同じ思考を繰り返すみたいな状況ですね。恋愛でフラれた時に1人でいる時に似てますかね。そういう時は信頼できる友達に話を聞いてもらった方が回復が早いですよね。あの感じです。
とりあえず親父には壁打ち相手になってもらって、思いつくままにどんどん話します。そうすると驚くほど早く思考が整理されていきます。体感的に1人で考えるより数倍早いです。(よく僕は自分で話して、自分の言葉をメモに取ります)
そして一方的に話した後に、ちょこちょこっと親父から質問や新たなアイデアをもらいます。それに応えるうちにだんだんと体系だった情報になっていきます。
3人でミーティング
2人である欠点は「多数派が生まれない場合がある」ことと「絶対化しやすい」ことです。1対1の均衡になったり、あるいはその答えが絶対であるような気がして、客観的な評価がしずらい。
そこで3人でミーティングをします。この「第3者」の視点を貰えることが非常にありがたいのです。それもあまり実運用にコミットしていない人の方が良いと思います。中の人間であると事情を知りすぎていて、「べき論」で話せないことがあるので。
僕はお笑いが好きなのですが、売れている漫才師にはほぼ必ずと言っていいほど第3者的な放送作家がいるんですよね。
- ダウンタウンにとっての高須光聖
- オードリーにとっての佐藤満春
- オールナイトニッポンパーソナリティーにとっての藤井青銅 などなど
これもたぶん、絶対化しすぎる2人という関係より、第3者の目線があった方がより良い物が出来るということなのでは?と思います。
恋愛は2人でラブラブ、あえて関係性を客観視しない方が幸せだと思いますが、良い物を作るためには第3者は必要です。
人数が多すぎてもダメ?
このように意思決定というフェーズに関しては、この3人という単位が非常に心地良いと感じています。これ以上になると一気に複雑化するのでは無いでしょうか。
またRebuildから引用致します。
↑46:00〜「1人でもセンスが無い人がいると大変問題」
vol126でhigeponさんが語った、「良いプロダクトを作るためには、必ずしも民主的なプロセスを踏む必要は無いのではないか?」という文脈で出た言葉です。プロダクトを作る時に、皆の意見をちょっとずつ取り入れた結果、中途半端な物が出来上がるということがよくあるのだと。
これは3人でも起こりうる問題ですが、人数が増えれば増えるほどそれが起こりうる可能性が増えます。さらに会社という組織内では、人間関係上気を使う比重が高くなるので、メンツを保つ、ということが起こります。
栄和堂は家族3人ですので、そういう面でも非常にやりやすいです。特に自分は日本の大企業にいたので、違いを実感してます。
とりあえずは家族3人で頑張っていきます。
鎌倉の端っこで街の本屋を再発明をしています。基本情報はこちらをご参照ください。