栄和堂ブログ

鎌倉の端っこにあった書店「栄和堂」僕らはここを「ブックスペース」として本屋の再発明をしていきます。公式HP http://eiwado.space/

蔵書紹介:神様のかくれんぼ

本日の蔵書紹介は、「神様のかくれんぼ」です。

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人の感情を揺さぶる人形

与有輝(あたえゆうき)という人形作家の作品の写真を詩文とともに掲載した本です。

与さんは布地に強いこだわりがあるそうで、創りだす作品は人形であるにも関わらず表情が豊か。この本を見ていると、ノスタルジーの感情と共に、胸が締め付けられるような感覚を抱きます。

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橋の袂で、少女が何かを待っている様子です。なんとも言えない表情ですよね。帯にある五木寛之の言葉を引用させていただきます。

与さんの人形を「布の彫刻」と激賞した芸術家がいた。そこには郷愁があり、官能があり、詩があり、音楽がある。与勇輝さんの作品には、日本人の深いサウダーデが響いていると私は思う。

確かに上の写真の少女からは、郷愁の感情と共に、なんとも言えない官能的なものを感じなくもありません。

このような人の感情を揺さぶる人形の実物は、河口湖にある美術館で見れるようです。栄和堂で写真集を御覧頂き、ご興味を持った方は一度足を運んでみては如何でしょうか。

www.musekan.net


ブックスペース栄和堂は、12:00〜23:00営業です。(水・日・祝日定休)

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