バーは偶然
ヨルタモリという番組をご存知ですか?
僕は大好きでよく見ていました。宮沢りえがなんとも色っぽくて良いんですよねー。あんな人がバーにいたら、毎日通ってしまいそうです。先日、惜しまれつつ番組は終了したんですが、SMAPの香取くんがゲストの時に、タモリ扮する岩手のジャズ喫茶マスター「吉原さん」が言った言葉が印象に残っています。
吉原さん「バーってのは偶然でしょ」
香取くんが携帯電話は持っているもののほとんど連絡を取らないタイプで、笑っていいともが終わった後にタモリと会えなくなってしまった。今日は(本当は吉原さんという設定ですが)タモリに会えて嬉しい、という文脈の中で出た言葉だったと思います。
携帯電話が無かった時代は待ち合わせなんてものをせず、いつものバーに「今日はあの人いるかな?」と思いながら覗き見し、出会った時にはすごく嬉しいのだ。そしてそこで話す会話が面白いのだと。
「その場限りの即興性」というタモリのジャズ的な感性によって出た言葉なんじゃないかと思います。四ヶ国語麻雀とかほとんどアドリブですもんね笑
栄和堂プロジェクトを立ち上げる際、「本をきっかけに、知らない人と出会える場所に」という思いがありました。それが街の本屋の一つの可能性なのではないかと。
ヨルタモリではよく、即興の音楽を皆で演奏している場面があります。栄和堂には音楽の設備は(今のところ)ありませんが、壁一面に本棚があります。ヨルタモリの即興の音楽と同じように、本も人と人をつなぐきっかけになるではないかとも考えております。