3月7日(月)から営業日時を変更します 〜告知とその理由〜
2016年3月7日(月)から営業日時を以下の通り変更致します。何卒ご了承願います。
3月6日(日)まで
- 営業時間:12:00〜23:00
- 定休日:水・日・祝
↓
3月7日(月)から
- 営業時間:11:00〜18:00
- 定休日:水
- 平日のみワーキングタイム営業:18:00〜22:00
※ワーキングタイムとは?
コワーキングスペースとしての営業時間です。読書はもちろん、仕事や勉強、ミーティングなど、元書店のスペースをご自由にご利用ください。
- 1回利用料:一般300円 学生200円(お得な回数券もあります。11回分3000円 学生2000円)
- Wi-Fi、電源完備です
- 出入り自由です
- カフェ、フードメニューは基本的にご注文頂けません
- 飲食物の持ち込みOKです(お酒類の持ち込みはご遠慮ください)
- 不定期でイベントや貸切利用が入る場合があります。その際はご利用頂けませんのでご了承願います(事前に告知致します)
- 店長が店内のどこかで仕事しています
なぜ上記のような変更を行うに至ったのか、をプロセスを追ってご説明致します。
1.フードなど、もっとメニューを充実させたい
最低限のドリンクメニューとおつまみ、お茶菓子、燻製というメニューで開店致しましたが、お客様からのご要望で最も多かったのが、「食事のメニューは無いの?」でした。
特に当店は本を読まれる方が大多数で、その他勉強やPC作業をする方もおり、滞在時間が他の喫茶店と比べて長めです。ブルーボトルのように、「美味いコーヒーをささっと飲んで帰る」のような使い方では無いんですね。長い時間店にいてくれるお客様から、小腹が空いた時にちょっと食べられる軽食があれば嬉しい!というお声をよく頂くのです。
フードメニューを揃えることで単価アップを図りたいという意図も当然あります(現状の売上だとかなり厳しい…)
2. 営業時間を絞る必要がある
さて、フードメニューを揃えるとしても、それには継続的な修行や研究が必要です。さらにコーヒーに合うフードとお酒に合うフードは違います。どちらも揃えるには、親父と僕2人の人的リソースでは足りません。ここで、昼と夜のどちらに営業時間をシフトするか問題が浮上します。
3. 市場、競合、通行量、顧客データ、人的リソースを考慮して営業時間を昼にシフト
今更かい!と突っ込まれそうですが、ここで初めて、近隣の市場や競合、通行量を調査してみました。分かったことはこんな感じ。
- 鎌倉市内において、深沢地域は鎌倉地域、大船地域に継ぐ第3位の人口構成がある
- 鎌倉地域、大船地域に比べて、人口に対する店舗数は少ない(体感的にも、いわゆる旧鎌倉地域はカフェだらけと感じる)
- 湘南深沢駅周辺においては、昼間にちょっとした食事ができて休める店(カフェ的な店)が、夜にお酒が飲める店に比べて少ない(栄和堂近くのコメダ珈琲鎌倉深沢店は、常にお客様でいっぱいで、深沢地域のカフェ需要を独占しているのでは?)
- 通行量は平日の方が2割ほど多く、10時〜19時は毎時約100名の人通り、19時以降は自転車が増え、がくっと通行量が減る
さらに栄和堂の顧客データを見てみると、12:00〜18:00にお客様数の約70%が集中していることが分かりました。
またカフェのおつまみを揃える方が、お酒のおつまみを揃えるより種類が少なくて済みそうだという算段もあります。
お酒のおつまみを用意するということは、いわゆる「居酒屋」の毛色を強くするということになるので、そうすると本棚に囲まれた空間とのマッチングにおいて、少し違和感があるのでは無いかということもあります。さらに、居酒屋は他に何年も続いている老舗の居酒屋やバーなどが近くに多数あり、その土俵に乗って戦うのはちょっと厳しいのです。
以上のようなことから昼間のカフェ営業の方にシフトしていくことに決定しました。
4. 営業時間を短くした替わりに日・祝も営業
人通りは平日の方が多かったですが、栄和堂のお客様数では休日の方が平日に比べて130%ほど高いことが分かりました。そこで、日曜祝日も営業することに決定しました。
ちなみに平日の曜日別売上には有意な差は見受けられませんでした。
5. 夜の時間は団体客の貸切やイベントのための時間として営業
実際、開店後3ヶ月で僕の友人で1回、父の友人で4回、貸切利用をしていただいております。特に親父世代(67歳)は、リタイアした方で旧友と会ったり、趣味のご友人たちと集ったりと、「貸切でわいわいしたい需要」が豊富にあるということが分かりました。大切な集いで狭い居酒屋に詰め込まれたり、横にうるさい団体客がいたら嫌ですもんね。
深沢地区は深沢行政センターがあり、頻繁に趣味の会合があるにも関わらず、宴会ができる場所は居酒屋の天狗ぐらいしかありません。この「貸切でわいわいしたい需要」を取り込んでいく余地はあるのでは無いかと考えたのです。
また本にちなんだ朗読会や読書会などのイベントもこの時間に行おうかとも考えてます。
6. とはいえ頻繁に貸切、イベントが入るわけでは無い → ワーキングタイムとして営業
とはいえ、すぐに頻繁に貸切やイベントが入るわけはありません。
そして、朝が苦手な僕は18時の営業時間が終わった後に栄和堂で仕事をするだろうということは目に見えてました。だったらその時間は栄和堂をワーキングスペースとして営業して、スペースをシェアした方が良いのではないかと考えたのです。空調ももったいないですし、Wi-Fiや電源もありますし。
また、18:00〜23:00に来てくれたお客様を分析すると以下のようなことが分かりました。
- 30代以下の若い世代が多い
- 滞在時間が長い
- リピーターが多い
この時間は、比較的僕と年齢の近い方が多く馴染みになってくれていたのです。店員と客という関係性ではなく、よりフラットに近い関係でもあるこの方々と、例えば、この時間に僕がフードメニューの試作をしているときに、一緒に試作してくれたり、イベントの企画がある方とちょっとしたミーティングをしたり、一緒の空間で仕事や読書をしたりすれば、何か面白いことができるのでは無いかと思いました。
もちろん年齢関係なく、皆が各々何かを学んでいる場所になると良いですよね。中学生と高齢者の方が一緒の本を読んでいたりとか。特に深沢地域から本屋がほぼ無くなってしまいましたので、図書館が閉館しているこの時間に何か学べるスペースがあればという思いもあります。
イベントや貸切が不定期で入ることがありますので、会員制ではなく、さらに入会金等の初期費用も頂きません。都度課金にします。
あと、やるかどうかはまだ未定ですが、親父がこの時間にひょこっと現れて、「まかない飯」をふるまうかもしれません。頑張っている若者に飯を出してあげたいのだそうです。っていうかまず僕に晩飯作って欲しい。
とまぁこんな感じで判断させて頂きました。特に夜にお越しいただいておりましたお客様にはご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご了承頂ますようお願い申し上げます。
「本屋を再発明したい」というビジョンと「でもそれって本当に求められているの?事業として成り立つの?」というマーケティングの部分を常に照らし合わせながら判断しているつもりです。どちらか一方でも上手くいかないなーと最近思っています。
鎌倉の端っこで街の本屋を再発明をしています。基本情報はこちらをご参照ください。